フン虫、カトカラ、クワガタを愛する素人虫屋のブログです。


by Izanagi_the_4th

地元産ミツノエンマコガネの幻影

 イザナギも所属する「三河昆虫研究会」の会員でもあり、地元を中心に精力的に昆虫層の調査活動をされているTさんという虫屋がいらっしゃるのですが、Tさんの住んでおられる愛知県宝飯郡A町というのは何を隠そう自分の出身地。自分の実家とTさんのお宅も近く、Tさんが三河昆虫研究会の『三河の昆虫』52号で発表されたハムシ調査の舞台となった川の堤防のほんの少し下流は、自分がよくフン虫調査をしている場所なのでした(笑)。

 そんな不思議な縁(というか狭い町ですから)もあって、Tさんとは手紙等のやり取りを通じて懇意にさせて頂いているのですが、そのTさんに、宝飯郡A町の昆虫に関する文献のコピーを幾つか頂きました。

 自分が関心があるのは勿論コガネムシの仲間ですが、フン虫に関しては、頂いた文献を総合すると、ミツノエンマコガネ、マルエンマコガネ、コブマルエンマコガネ、センチコガネ、マグソコガネ、ヨツボシマグソコガネ、ウスイロマグソコガネ、フチケマグソコガネの計8種の記録がありました。頂いた文献は最近の物でも20年ほど前の記録なので、当時と比べて自然が大きく減り新興住宅街と化した現在のA町にこれだけの種のフン虫が今も健在なのかは大いに疑問ですが(特に大型種のミツノエンマは厳しいのでは…?)、こんな山も森も海もない面積9.87k㎡の小さな町に、ミツノエンマなどのフン虫が今も生息しているかも…と考えると、胸がワクワクしてきます(セマダラマグソの記録がどこにもないのは、やはりこの町では個体数が少ないからでしょうか? 自分も1頭しか採ってませんし…)。

 鰓角通信で塚本先生が書かれている記録では、A町にはムネアカセンチコガネの記録もあるようですし、自分もセマダラマグソコガネを採っているので、計10種は最低生息している(していた)ことになります。これらの種はいずれ現在の記録として全て再調査したいと思っていますが、中でもやはりミツノエンマは絶対見つけたい種です。ミツノエンマ自体、まだ採ったことがないからというのもありますが、2年前の夏の夜、A町のコンビニの駐車場でミツノエンマらしき甲虫の轢死体を発見した時から、「自分の生まれ育ったA町産ミツノエンマを採りたい!」と強く思ってきたからです。

 自分が子供の頃、沢山の虫達と出会ったA町の林や社寺林には、あの頃いたノコギリクワガタやヒラタクワガタの姿は今はもうありません。水溜りに沢山いた小さなゲンゴロウの姿も見かけなくなりました。川は護岸工事がびっしりと施され、ミツノエンマにとっても30年前と比べて住みにくい町になっていることは間違いありません。でも、信じたいです、今もこの町にミツノエンマがいると!

 頂いた文献の中で、ミツノエンマの最後の記録は83年7月の物でした。それ以前の70年代の記録では、A町を含む周辺の町では「普通に見られる種」とのことでしたが、この83年の記録では「数は少ない」となっており、その頃から既に経年減少していたことが推察されます。

 今年の夏は、地元(豊橋市・豊川市 etc)産オオセンチを採ることと、正真正銘の地元(A町)産・ミツノエンマを採ることが、自分の中での最大の目標です。採集記録は早い物では3月からあるようですが、もう少し経って暖かい日が続くようになってきたら、自分の中でイメージしているポイントに魚肉トラップを仕掛けまくるつもりです。楽しみ…。
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by Izanagi_the_4th | 2007-03-22 00:28 | コガネムシ