3ヶ月ぶりの更新です ♯2(非常に長いです)
2011年 09月 30日
自分、8月の終わりから9月頭までの約1週間、携帯電話が壊れていまして、その間にもし私の携帯の方に電話またはメールを下さった方がいらっしゃいましたら、お手数ですが今一度ご連絡下さい。その間は私の方も着信とメールの確認が出来ませんでしたので…。
本来は携帯が壊れた時にここでお知らせしておけば良かったのですが…。すみません。
それでは前回の続きを。
カブトムシとクワガタの話ですが。
市内に山を切り開いて作られた公園があるのですが、9月の息子の誕生日にここで遊んでいたところ、あちらこちらのクヌギにカブトムシやノコギリクワガタ、コクワガタがいたんです。こういう環境が身近にあるのはいいことだなあ…と改めて思いました(ノコギリ2頭は息子の誕生日記念ラベルということで採集し、現在も飼育しています)。
…思い返せば、市内で初めてセンチコガネを見つけたのもこの公園近くの山でしたし、クロマルエンマと初めて出会ったのもここです。自分が唯一所有しているムラサキエンマの標本も、この公園で蜘蛛の巣に掛かって死んでいた個体を得たものです。数年前、ムラサキシジミを生まれて初めて見たのもここでした。池もあってトンボ類も多く、その他の昆虫類も豊富。そう考えると、この山もこれから色々調査をしていかなければならないなあ…と思います。自分の知る限り、この山周辺に関するまとまった調査の記録はないはずですから。
あ、あとクワガタと言えば2002年から飼育しているオキナワコクワ。今年も新成虫が数頭羽化しましたが、世話をほとんどしなかったためか全て極小個体でした(下写真。でもちゃんとオキコの大アゴの形をしているのがかわいい)。何しろ成虫と幼虫を同じケースで飼育してましたから…。言うなれば産ませっぱなし状態。これじゃあ息子にちゃんと虫の世話をしろとか偉そうなこと言えないなあ…。
産卵用に入れてあった朽ち木を少し崩すと、早くも初齢幼虫が出てきたので、今年はちゃんと世話をしようと思い、幼虫と成虫を分けて管理することにしました。累代飼育も来年で早10年。来年あたりはまた新しい血を入れないといけないかな。
フン虫では、フン虫仲間のナナナさんが自己採集してこられたダイコクコガネを頂きました!
我が家にあるダイコクコガネの標本は、昔オークションで落札した角の小さな個体でしたので、これほど立派な角の個体を見るのは初めてでした。また、ダイコク未採集の自分は、当然生きているのを見るのも初めてだったので、実際に目の前で動いているダイコクの姿に、更に感動しました。
興奮しながら散々写真を撮り、送って下さったナナナさんと、その勇姿を見せてくれたダイコク君に感謝しながら、標本にするために〆させてもらいました。きちんと展足して、大切に保管します。ナナナさん本当にありがとうございました。
しかし、こうして生きているダイコクコガネを見てしまうと、やはり次は自分で採りたくなってしまいますね(笑)。…よし、ダイコク採集は来季の第一目標としときましょう。
でもまずはその前に、昨年宿題にしたエンマ君を採る計画を立てねば…。
あ、エンマと言えば、7、8年前からちょくちょく調査していた職場近くの公園(埋立地)で、今日やっと初フン虫(コブマルエンマ♂)を得ることが出来ました。
「たかがコブマル?」
そう思われるかもしれませんが、この埋立地の公園、犬や猫の落し物はそこそこあるのに、今まで1頭もフン虫を採集したことがなかった場所だったんです。
ここを含む三河の造成地(埋立地)には、土砂などと共に移入されてきたと思われる、元来この辺りにはいなかった種や外来種が生息していたりするらしく、三河昆虫研究会の方たちが頻繁に調査されているのですが、フン虫の記録に関しては私が以前ここでも報告したセマルケシマグソ(後に会の会誌にも報告…結局あの1年だけしか採れていませんが)だけでした(フン虫を調べている人がいないというのもありますが)。
この公園は職場に近いこともあり、仕事帰りに犬や猫の落し物、そしてまたたまにある海鳥の死骸を調べたり、腐肉トラップを設置したり……と、数年前までは結構頻繁に調査をしていたのですが、それでも1頭も採れなかったのです。
まあもともと海だった場所ですし、ここへは陸地から長い橋を渡ってこないと来れないので、 「ここにはフン虫はいないんだ」と自分でも思うようになっていましたが、数年前に職場の建物の中でエンマコガネの死骸を1つ拾っていたので、「いや、やっぱりいるのかな」と正直よく分からない状態でした。
先日、この公園の近くで海鳥のDORを見つけたので、これをトラップとして設置し、今朝チェックに行ったのですが、見事になくなっておりました、鳥も、被せておいたカゴも、そしてその押さえのために打っておいた杭も…。
トラップは一応人のこないであろう森の隅の方に設置したのですが、悪質な悪戯として誰かに片付けられてしまったのでしょうか…。でも周りには相変わらずかなりゴミが散乱していて、決して手入れをしたという感じはなかったですし…。謎です。この公園の森にはテンらしき動物も結構いるので、鳥はそれらに持って行かれたとしても、カゴはどこへ…。
ともあれ、せっかくのトラップが消滅して意気消沈。仕方なしに、森を抜けて公園の方へ行き、犬や猫の落し物を調べていきますが、相変わらずフン虫はいません。「普通なら絶対入ってるやろ!」といいたくなるような良い状態の落し物にもいません。やっぱりいないのか…。
そう思いながら車に向かって歩いていると、古いテンの落し物らしき物がチラホラ見られました。つついて分解してみると、アオドウガネの死骸は幾つか確認出来ましたが、フン虫の死骸はありませんでした。
しばらく歩くと、砂利の上にまだ新しいテンの落し物があり、期待せずひっくり返してみると……いたっ! エンマコガネ!
最初は埋立地だけに陸地にはいない種を期待しましたが、普通にコブマルでした。でも、自分的には価値ある1頭です。
その後の追加はありませんでしたが、とりあえずフン虫が生息していることが分ったので、また冬にも来て調べてみないといけませんね。来年は、春から牛の落し物トラップでも調査をやろう。
その後、1ヶ月ほど前から別の鳥のDORトラップを仕掛けているU山へ。こちらはNull。去年からこの山でコブスジ初記録を狙ってちょくちょくDORを仕掛けているのですが全くダメです…。時期的に、こちらも来年に持ち越しかな。
…とまあ、前回の記事にも書いてますが、このように自分には身近な場所に調査対象が多すぎて、なかなか遠征に行く機会がないというか…(笑)。自分も皆さんのブログやmixiなどでのこの時期の報告を見ると羨ましくなります。それに対して自分の相手(ターゲット)は普通種が多いですけど、それでも身近な虫を調べるのって色々発見があって面白いんです。今日のコブマルも、自分的には結構感動しましたし…(笑)。
でも、去年の滋賀行きのように、年に1度くらいは、珍しいフン虫を狙って遠征に行きたいなぁ…(笑)。
こちらは家族の許可次第ですが…(^^;;;
果たして…?
それに地元の調査をコツコツ続けていくことにも価値を感じます。遠くない将来にはますます普通種ですら見られなくなるでしょうからね。コブマルエンマに感動できる虫屋は少ないでしょうけれど、でもその気持ち、少しだけわかる気がします。いまやっている事(できる範囲内でできること)はきっと実を結ぶ時がくると思います。陰ながら応援しています。
コメントありがとうございます(^^)
ナマ大黒を見た時に思ったのは、体型というか雰囲気がミツノエンマに似ている、ということでした。ミツノエンマが昔ミツノダイコクと呼ばれていたことが理解出来た瞬間でした。
地元の調査は、私の師匠(勝手に自分が思っているだけです)である三河昆虫~の会長・副会長さんの影響が大きいです。身近な虫を調べ、大切にする。そこから全てが始まる気がしています。
何年も同じ場所を歩き、トラップを仕掛け、未だ成果のない場所も多々あり、「全然調査が進まないなぁ」と思うことばかりですが、後からその1年を振り返ると毎年必ず何らかの進展があったことが分り、それが自分のささやかな喜びとなっています。
でも今年は……春~夏の間にあまり採集に出ていなかったこともあり、今のところ成果が全くと言っていいほどありません(笑)。そんな状態でしたので、今日のコブマル君との対面はちょっと感動するくらい嬉しかったのでした(^^)
これからも地元調査をライフワークに、ぼちぼちとやっていきたいと思います(^^)
お久しぶりです(^^)
また標本お見せしますね。でも、大黒だけでなく、小さなマグソとかも見てもらいたいです、顕微鏡で(笑)。
ノコを採ったのは、そうです、A山です。ネブトが採れるというのは昔クワ友から聞いたことがあって、一度冬に材採集に行きましたが、全く採れませんでした。今度一緒に行きます(笑)?
コメントありがとうございます(^^)
自分もそれが不思議で……。10年以上前は職場の灯火に来た事のなかったカブトムシやクワガタも最近はよく来るようになりましたし、セマルケシマグソが突如大発生したり…。「三河昆虫~」の会誌を見ていても、毎年何らかの発見があります。そもそもテンとか、どうやって来たのか本当に不思議です(笑)。
蟹江ICには何かあるのですか?
コメントありがとうございます(^^)
なるほど、サギのコロニーですか! それは絶対に怪しいですね。仮にその時はいなくても、造成地同様、いつの間にか住み着いて増えている可能性はありますからね。
是非調査してみて下さい!
はい、行きましょう、今年こそは……本当に…(笑)。