フン虫、カトカラ、クワガタを愛する素人虫屋のブログです。


by Izanagi_the_4th

青い勲章の綬

 前回書いた、「どうしても実物が見たくて標本を買ってしまった鱗翅目」ですが、何とか無事に展翅と乾燥が終わりましたので、公約通り画像を公開したいと思います。

 こいつです。

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 ムラサキシタバ。

 おっと、羽がずれているとか胴体が曲がっているとか、そういったご指摘はそこまででお願いします(笑)。何しろ人生初の展翅だったので。

 あ、ムラサキシタバはご覧の通り、「蛾」です。ガ。

 今まで蛾に全く興味がなかったどころか、他の虫の樹液採集や外灯巡り採集などで大量の蛾を見かける度に苦手意識すらあった自分が、何故この蛾に関心を抱いたのかといいますと、以前にもこのブログで取り上げたことのある田川研(たがわ・けん)氏の著作『虫屋のみる夢』に書かれていた本種にまつわる話が非常に印象に残っていたからです。「1頭の蛾をめぐって大の大人達がケンカしてしまうなんて、ムラサキシタバとは一体どんな蛾なんだろう」と 何気なくネットで検索してその姿を見て、「いい虫だなあ…」と心惹かれてしまったわけです。

 『虫屋のみる夢』を初めて読んだのはもう4、5年前ですが、田川氏の著作3冊は何度も読み返しているので、先月またこの本を読み返していて、「ムラサキシタバの実物が見てみたいな~」と改めて強く思うようになり、手持ちの資料で調べたところ、愛知県内での記録はあるものの、さすがに時期はもう遅いので、来年まで待ちきれずに標本を購入してしまったというわけです。

 オオムラサキが「蝶の王様」とか「雑木林の女王(綺麗なのはオスですが)」などと呼ばれているのに対し、ムラサキシタバは「蛾の女王」と呼ばれているそうです。

 また、名前の意味は単純に「紫の下の羽」ですが、ドイツ語では「青い勲章の綬」と呼ぶそうです(『虫屋のみる夢』より)。こっちの方がこの華麗な蛾を表現するのには適切だと思います。日本名は直接的過ぎて…(笑)。

 フラッシュ撮影すると綺麗な色が白くなってしまうのでフラッシュなしでアップ。

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 綺麗だなあ…。この種はカトカラの中では大型で、横幅が10㎝前後もありますが、自分などが他の大型蛾に感じてしまう「毒々しさ」は全く感じません。標本でこれだけ惹かれるのですから、生きている姿を見たらどれだけ感動することでしょう。

 というわけで、ムラサキシタバはダイコクコガネと並んで、来季採集したい昆虫のリスト入りをしました(笑)。
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by Izanagi_the_4th | 2011-12-12 22:43 | その他